親戚や特に親しい友人の危篤、死亡の連絡を受けたら、落ち着いてどこに向かえばいいかを確認して、できるだけ早く駆けつけましょう。
また、頼まれれば知人や友人の連絡係を引き受けるなど、手助けをしましょう。
不幸の知らせを受けたら、まずは何をすればよいのか、その後にすべきことは何か、把握しておきましょう。
目次
訃報を受けたら
危篤を知らされたらすぐに駆けつける
危篤の連絡を受けるのは、息のあるうちに会いたい、会ってほしいという本人や家族の願いからです。
つまり、特に親しい間柄でしょう。
連絡を受けたら、どこに向かえばよいか駆けつける場所や親族の連絡先を聞いて、できるだけ早く駆けつけましょう。
突然危篤の知らせを聞くと、いろいろ気になることもあるでしょう。
しかし、知らせを受けた人以上に家族の気持ちは心穏やかではありません。
連絡を受けた時や対面した直後に病状などを尋ねるのは控えましょう。
対面後は、長居せずにその場を辞しましょう。
訃報を受けたら通夜・葬儀の日程と場所を確認する
訃報を受けたら、
- 誰が、いつ、どこで亡くなったか
- 故人が安置されている場所
- 通夜、葬儀・告別式の日程と場所
- 通夜、葬儀・告別式の宗教・宗派
- 次に伝える人がいるかどうか
を確認しましょう。
この時、故人の死因などを聞くのはNGです。
多くの質問は遺族の負担となってしまいます。
質問は最低限にとどめましょう。
遠方の場合
遠方の場合には、切符や宿泊先をできるだけ早く準備して、駆けつけるようにします。
また、危篤の場合には、万一に備えて喪服を持参します。
ただし、家族の目にふれないようにコインロッカーに預けるなどの配慮はしましょう。
対面には、地味な平服で行きましょう。
もし、出張中や単身赴任中に連絡が届いた場合には、葬儀に参列できるかどうかを相談しましょう。
代理で参列してもらえる人がいれば、その準備をします。
訃報を人づてに聞いた場合
ご臨終を人づてに聞いた場合には、お通夜や告別式の詳細を遺族に直接聞くのは控えましょう。
遺族はとりこんでいることがあるためです。
臨終を教えてもらった方に詳細を聞きましょう。
親しい間柄なら自宅へ弔問する
故人が近親者や親しい友人などであれば、可能な限りすぐに弔問します。
安置されている自宅などは、葬儀の準備に追われていますから、そこに駆けつけるのは親族などの近親者だけです。
このときは、喪服ではなく、地味な平服で弔問します。
お通夜前は祭壇もなく、遺族も喪服に着替えていない場合があるので、弔問は地味な平服にします。
アクセサリーは外して、メイクも薄化粧に直すなどその場にふさわしい装いをしましょう。
お通夜の前に弔問をする場合には、遺族は忙しいので、事前に都合を確認します。
何か持参するなら、お茶菓子や差し入れの軽食などもよいでしょう。
遺族には、「このたびは、突然のことで…」などと短くお悔やみの言葉を述べます。
死因や経緯などは、遺族が説明しない限り尋ねないようにしましょう。
自宅へ弔問するほど、親しい間柄でない場合には、通夜、葬儀・告別式のどちらか、または両方への参列を検討します。
ただ、隣近所ならすぐに出向いてお悔やみを述べるのがマナーです。
訃報を知らせるべき人がいれば連絡する
訃報を受けたら、他の人にも連絡すべきなのでしょうか?
この場合、自己判断ではなく「どなたか連絡すべき人はいますか?」と遺族に聞いてから他の人へ連絡をしましょう。
個人の意思で訃報を広めたくなかったり、遺族の意向で葬儀の規模を小さくしたかったりするなどの都合があるためです。
たとえ、故人や遺族のためと思っても、勝手に連絡をしてはいけません。
残された遺族は葬儀の手配や弔問客への対応など、さまざまなことに追われていますので、近親者であれば率先して何か手伝いを申し出るのが思いやりでしょう。
しかし、何か手伝う場合には、必ず遺族の指示にしたがいましょう。
また、故人や遺族とそれほど親しくないような場合には、あまり立ち入らないように気をつけましょう。
弔問にいけない場合
訃報を受けても、仕事や家庭の事情、あるいは遠方のために会葬できないこともあります。
お付き合いの程度によって、香典と弔意を届ける方法はいろいろ考えられます。
ごく親しい場合
- 代理の人(配偶者など)に代わりに参列してもらう
- 弔電や手紙、供花、供物でとりあえず弔意を伝えて、後日、自宅にお参りする
その他の場合
- 会葬できる人に香典を託す
- お悔やみの手紙とともに香典を郵送する
できれば直接手渡すのがマナーですが、遠方などで都合がつかない場合は、不祝儀袋を書留封筒に入れて、現金書留で送ります。
ただし、郵送する場合には、不祝儀袋だけを送るのは失礼です。
お悔やみの気持ちと、葬儀に参列できないお詫びを綴った手紙を同封します。
香典を郵送する際に、故人の名前しかわからない場合には、故人の名前の横にご遺族様、ご家族様と書くようにします。
そもそも香典とは?
香典とは、亡くなった方に備える香の代金のことです。
昔は亡くなった方に供える香そのものを持参したのですが、遺族が用意するようになったため、その代金として現金を包んで持参し、お供えするようになったものです。
香典が間に合わないので生花を送ってもいい?
香典を送っても間に合わないので、生花をあげようと考える人もいるかもしれませんが、式場に飾る供花は親戚など近しい方が準備するので、香典のほうがよいでしょう。
香典が葬式に間に合わないこと自体は失礼ではありません。
後日、お悔やみの手紙を添えて、自宅あてに送るとよいでしょう。
香典や供物、供花を辞退しているケースもある
家族葬など小規模葬儀では、香典や供花、供物を辞退している場合もあるので、事前に喪家側に確認しましょう。
もし、辞退しているか不明な場合に、自宅にうかがう場合には香典を準備してまずはうかがいましょう。
そして、その場でお断りがあれば持ち帰ればよいでしょう。
故人と対面時のマナー
遺族から、ひと目会って下さいと故人との対面をすすめられたら、「では、お別れさせていただきます」と謹んで受けましょう。
ただし、自分から「会わせてほしい」と申し出るのはマナー違反です。
遺族が顔にかけられている白布をはずしてくれるのを待って、対面したら深く一礼して合掌します。
「おだやかなお顔ですね」などのいたわりの言葉を述べて、一礼して下がりましょう。
参列の準備
通夜や葬儀への参列に向けて、数珠、香典、不祝儀袋を包むふくさの用意をして、弔問の服装の準備をしましょう。
また、必要があれば弔電、供物、供花の手配をします。